選ぶとは他を捨てること明易し

川越羽流

(評)

夏の夜の明けが早いことが、作者の何かの覚悟を促したのであろうか。遠方へ行く余裕も時間もない者でも、風が運んでくる香りには、異次元からの誘惑があるようである。

森村誠一